miumiu 財布 2012春夏新作推薦 ミュウミュウリボン長財布,どこで買ってmiumiu 財布 2012春夏新作ブランドランキング,miumiu 財布 2012春夏新作公式旗艦店 Welcome


2015-01-23 22:36    miumiu 財布 2012春夏新作
 こころもち首をかしげてうつむき、手で乳房を嬰児の口にもってゆこうとする姿は、かつて美佐子自身にも経験のある母親の授乳のしぐさをそのまま写しとっている。  そんな観音像の前にたたずみながら、美佐子は、森岡はつ江の言葉を思い出していた。 「そういえば——」  と森岡はつ江は言ったのだ。「あのひと、厚化粧して若づくりしてたけど、ほんとは四十代じゃないかしらね。わたし、そんな気がしたね」 「四十代?」 「写真の子の母親にしちゃ、ちょっと老《ふ》けてると思ったよ。まあ高齢出産ていうのもあるけどさ。いや、あの肌は四十代というより、五十に届いているかもしれないよ」 「ほんとですか?」  考えてみると、美佐子は、あの女[#「あの女」に傍点]をまぢかでしっかりと見たことが一度もないのだった。五年前は、夜の暗がりの中と夕方の電話ボックスの中。そして先日は、出遇いがしらの一瞬で、しかもサングラスをかけていた。  四十代、あるいは五十代。——あの女[#「あの女」に傍点]はそんな年齢《とし》だったのだろうか。  混乱した気持ちで腰をあげたとき、森岡はつ江が呼びとめた。 「はい、これ。ミサコちゃんに持って帰ったげて」  店の売り物のクレヨン・セット。それをさし出した。 「ミサコ?」 「あ、そうか。ニセモノの言うことだから、こどもの名前もでたらめだったわけね。ほんとは何ていうの、あの子の名前」  美佐子はその場に硬直して、森岡はつ江をにらみつけた。 「ミサコって言ったんですか、こどもの名前を」 「ええ……そう言ってたけど」  美佐子の頭に奇妙な霞がかかったのは、その瞬間からだった。